最新日米口語辞典で有名な松本道弘氏は英語はgiveとgetを使えば大体のことは言えると紹介した。
氏の著作はどれも切れる英語表現が満載で、日本人が書くと肩の凝った英文になりがちなものに魂を吹き込んでくれる。氏はこれを静脈英語から動脈英語へと表現する。
英語は基本動詞と名詞を組み合わせれば自然な表現を生み出すことができるのだ。
今回はgiveとgetに焦点を当てながら一部を紹介してみたい。「もらう場合」はgetを、「与える場合」はgiveを使うと、英語は多くの場合、解決する(もちろん例外的にhave, take, makeでないと言えないものもある)。
まずは次の日本語を英訳したいとする。
・ひげを剃ってください。
・トニックをつけてください。
・パーマをかけてください。
・マッサージをしてください。
上の太字の日本語の部分が分からなかったとしよう。そんな時はgiveを使う。
Give me a shave, please.
Give me a tonic, please.
Give me a permanent wave, please.
Give me a massage, please.
もし、このようにお願いするのではなく、
・ひげを剃ってもらった
・トニックをつけてもらった
・パーマをかけてもらった
・マッサージをしてもらった
と事実をいうだけなら、getを使う。
I got a shave.
I got a tonic.
I got a permanent wave.
I got a massage.
今度はgetを使って次の日本語を言いたいとする。
・宣伝してもらう
・推薦していただく
・ゴーサインをいただく
・トラ刈りにされる
英語ではそれぞれ、
get a publicity
get a recommendation
get a green light
get a bad haircut
といえる。名詞が分かればなんとかなってしまうのである。
考えてみると、英語は基本動詞を使った方が生き生きとしてくる。
例えば、「がんばろう!」と言う場合に無理して、
"Let's cooperate."と言うとどうだろう。
かたくて不自然な響きがする。
それより、
"Let's work together!"と言った方がスッキリする。
英語は基本動詞をいかに活かすかが鍵を握っている。