「日本人だけど、日本語は苦手なので喋りません」
という人を滅多に見かけないように、
英語圏で生活した人で、英語が全くできない人というのはあまり見かけません。
普段の生活で「その言語を喋ってるかどうか」が得手・不得手を左右するものです。
英語でも国語でも成績がいい人は概して、以下の順になります。
1.よく喋る人で読書する人
2.よく喋る人であまり読書しない人
3.無口な人で読書する人
4.無口な人で読書もしない人
自分の場合、英語は得意でしたが、国語はそれほどでもありませんでした。
紀伊国屋書店で本を買って読むことはちょくちょくありましたが、よく喋る方ではなかったので、この表の順位でいくと3.に該当すると思います。
知り合いで、あまり本を読んでいないけどよく喋る2.の人の方が成績がいいのはなぜだろうと長いこと不思議に思ってましたが、英語塾で教える仕事を始めてからこのカラクリに気づきました。
「喋る」ことを学習に取り入れると、トータルの言語能力が向上します。本を読んだ時にも文章を吸収する力がつくのです。
英語圏に5年間滞在していた帰国子女の方が、日本国内で英語を寡黙に10年以上学習してきた人よりも好成績をたたき出すことは珍しくなのですが、やはりこの現象も、喋ってきた蓄積があるかどうかが大きいのです。
英語学習で必要なのはスピーキングを取り入れることです。
あまり喋らないけど読書してる人3.の人は、喋るようになると1.になります。
あまり喋らなくて読書もしてない4.の人でも、とりあえず英語をペラペラ喋る習慣を持てば、2.に行きます。
英語を教えていて、実は英語力を伸ばすのに一番苦戦してるのは、無口な人で読書もしないタイプです。このタイプは性格を変えるのが難しい場合は、とりあえず読書はしっかりやる、そしてできれば話すようにする、これが実力アップの近道です。
また、性格的な面でいうと、
英語が得意な人は冗談を好む、
英語が苦手な人は冗談を嫌う、
という側面があるような気がしました。
ただ、絶対的な法則ではなく、例外もあったので、あくまでも傾向だと思ってください。
ちなみに、自分がいた慶應大学では、就職活動においてコミュニケーション能力が高い人が多くいたような気がしますが、これも入試で英語が難しいのと関係していると思います。英語を得意にするには、やはり読書も大事だし喋ることも大事と。
ちょっと脱線しました。
とりあえず性格を変えるのが難しい場合、まずは読書から始めてみる。
それでも難しい場合は、いっそのこと留学して強制的に喋る環境を作り出す。
つまり、「環境を変える」。
これが一番の特効薬かもしれません。