「英語の勉強」と聞くと何を連想するでしょうか。
1.読解
2.文法
3.単語
4.英作文
5.リスニング
6.英会話
いろいろと思い浮かべるかもしれません。この中で圧倒的に重要なのが1.の読解です。読解抜きで他の2.から6.まで頑張っても思うように伸びないのです。
実は大昔にある生徒がうちの英語塾に高3夏頃にやってきました。
「コツコツ英語学習してるけど成績が一向に上がらない」と言います。
どんな勉強をしてるのかと尋ねると、「単語帳の知らない単語に付箋を貼ることと、ネクステを解くこと」と答えました。センターの過去問を解いても200点満点で80点以上取れないとのこと。
使ってる単語帳を見ると、確かに付箋がたくさん貼られていて、サボテンのようにチクチクした感じになっていました。努力の形跡は見られます。
しかし、これだけだと思うように上がらないのです。
そこで、
「単語帳はいったんストップして、河合塾のやっておきたい長文300をやりなさい」と伝えました。授業中は何度も音読してもらい、単語はストーリーの中で覚えてもらいました。
単語帳とネクステはほぼ完全にストップです。
すると、80点だったセンター英語が、たった2か月で120点になりました。
英語学習で必ず取り入れなければならないのは、「長文読解」です。
この「長文読解」なしで、単語と文法だけの学習をしていると、「勉強した気にはなる」のですが、スコアが全然伸びないのです。
語学は読解(それも音読も取り入れる)をやることで初めて実力がつきます。
読解をメイン料理に添えると、不思議なことに、
文法力も、単語力も、英作力も、リスニング力も、会話力も補われます。
他のスキルまで伸びるのです。
では、今度は逆を考えてみましょう。
文法、単語、英作文、リスニング、英会話はやるけど、英文読解を全くしないと。
すると、恐ろしいほど長文が読めなくなります。文字を目で追ってるだけで内容が頭に入ってこなくなるのです。
英語学習でメインにすべきは、読解なのです。
ここを間違ってはいけないです。
大は小を兼ねると言いますが、英語の大は「読解」です。
小は文法、単語、英作、リスニング、会話です。
これらの小だけでは大にならないのです。
一日に3時間英語学習するなら、2時間は読解、残り1時間で他のスキルを伸ばす感じでやるとうまくいきます。とにかく英文を読むことに慣れるのが大切です。
ただし、基礎に不安がある場合は、まずは文法を一気に身に付けます。
もし予備校に通っていて思うように伸びない場合は、それは授業内で終わらせられるように作られた読む量が少ない読解テキストが原因ではないかと思います。
その場合は、必ず自分で読む量をこなさなければなりません。
個人塾に通って英語力がついたとしたら、それは教える側が授業内で「要約」「和訳」「読解」「文法」「英作」とやらせるなかで、よく見ると「長文読解」に関係した3つの項目(要約、和訳、読解)に力を入れていることが関係してるからでしょう。
「読むこと」が実力向上に不可欠です。